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1933年に公布された弁護士法
の全部を改正して、1949年に公布された弁護士法は、その第一条で(弁護士の職責の根本基準)を下記のように定めた。
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弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
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弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。
また(弁護士の登録)(登録の請求)(登録及び登録換の拒絶)に関しては、下記のように定めている。
第 八条 弁護士となるには、日本弁護士連合会に備えた弁護士名簿に登録されなければならない。
第 九条 弁護士となるには、入会しようとする弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録の請求をしなければならない。
第十五条 日本弁護士連合会は、弁護士会から登録及び登録換の請求の進達を受けた場合において、第十二条第一項又は第二項に掲げる事由があつて登録又は登録換を拒絶することを相当と認めるときは、資格審査会の議決に基き、その登録又は登録換を拒絶することができる。
この新しい弁護士法によって弁護士および弁護士会は、それまでの政府の支配統制(司法大臣の監督)から解放された。都道府県毎の弁護士会、そして連合体である日本弁護士連合会(略称:日弁連)という自律的団体が「弁護士の使命及び職務にかんがみ、その品位を保持し、弁護士事務の改善進歩を図るため、弁護士の指導、連絡及び監督に関する事務を行う(第三十一条)」ようになった。
弁護士の職責{基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする}を受けて、日本弁護士連合会は、人権擁護委員会の設置および活動について、日本弁護士連合会会則に下記に定めている。
第六十五条 本会は、資格審査会及び懲戒委員会の外、左の委員会を置く。
一 人権擁護委員会
二 司法修習委員会
三 司法制度調査会
四 綱紀委員会
五 弁護士推薦委員会
六 選挙管理委員会
第七十二条 人権擁護委員会は、基本的人権を擁護するため、人権侵犯について調査をなし、人権を侵犯された者に対し、救護その他適切な措置をとり、必要に応じ本会を通じ、又は、本会の承認を経て官公署その他に対し、警告を発し、処分若しくは処分の取消を求め、又は問責の手段を講ずることを任務とする。
2 前項後段の場合において、緊急を要するときは、委員長は会長と協議して、その処置を行うことができる。
3 人権擁護委員会の委員は、二十人以上とする。
※日弁連においては人権分野別に8部会が設置されている。医療に関する人権擁護は第4部会が担当する。
※各都道府県の弁護士会においても、人権擁護委員会等は同様に設置されている。
弁護士会の人権擁護組織と制度は、裁判制度や政府の人権擁護行政機関の活動とは異なり、法的な人権侵犯除去手段ではなく、民間団体が取り組む人権侵犯除去手段である。このため下記の特徴を有する。
- 直接的に法律に根拠を持つ「調査権」は無く、事実調査に当たり障害に遭遇することが多い。
- 人権侵犯者に対する法的な強制力が無い、という短所はあるものの
- 一般市民に近い立場から、迅速な解決、処理になじむメリットを持つ。
- 行政からの独立性があるため、行政や公務員による人権侵害にも対処できる。
- 日弁連の高い知名度と人権擁護に対する実績により、事実上は強い強制力を有する。
人権救済の申立(申告) ⇒ 予備審査 ⇒ 申立事件の調査を開始するか、不採用とするかを決定する。
調査開始の場合は事件委員会設置 ⇒ 調査 ⇒ 報告書の作成 ⇒ 報告書および事件処理について理事会承認
事件処理区分は
- 不採用
- 移送
- 司法的措置
- 警告(人権擁護委員会の意見を通告し、反省を求める)
- 勧告(被侵犯者への救済または今後の侵害防止につき、適切な処置をとることを要請する)
- 助言・協力
- 不処置
- 中止
各地の弁護士会で調査する事件もあれば、日弁連人権擁護委員会で取り扱う事件もある。臓器移植法の施行以後、当会関係者が申し立てた4件の人権救済申立書のうち、福岡徳州会病院事件9例目ドナーの人権救済申立書は福岡県弁護士会人権擁護委員会が調査を開始。他の4件は日弁連人権擁護委員会が一括して審理を進め、このうち4例目ドナーの人権救済申立書に関しては人権侵害の事実を認めて2002年3月25日、大阪府立千里救命救急センターに対して勧告した(2002/3/25現在)。
日弁連人権擁護委員会が取り扱う人権救済申立事件は、年間数十件。このうち人権侵犯の事実を確認して、関係者に警告、勧告などを行ってきたのは申立件数の3〜4割。
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