白血病ってどんな病気?


 白血病とは、文字通り血液中にがん化した白血球(白血病細胞)が無限に増殖する病気です。治療方法の無かったその昔、患者の血液が白くなってしまうことからこの病名が付けられたといいます。未だにはっきりとした発症原因はわかっていません。

 白血病には「急性」と「慢性」があり、増殖する白血病の種類により「骨髄性」と「リンパ性」とに分かれそれぞれの組み合わせにより分類されています。

 わたしの場合「急性骨髄性白血病(AML)」と診断されました。

急性骨髄性白血病

 私はこれまで急性骨髄性白血病とは血液の病気だと思っていました。でも実は違うんです。いくら体の中の血液を正常なものに入れ替えても私の病気は治りません。

 血液中にある白血病細胞は、いわば骨髄からこぼれ落ちたもので、骨髄中にある白血病細胞を無くさないと完治することができないのです。もし治療で白血病細胞が少なくすることができたとしても、骨髄中に1つでもがん細胞が残っていたとしたら、それは病気の”再発”を意味するのです。

 骨髄中の造血肝細胞(骨髄)が血液を造るキャパは決まっています。白血病細胞が増殖することによって、先に述べた「血液の働き」にある赤血球や血小板が造られるスペースがなくなってきます。その結果、赤血球が減少すれば貧血になり、血小板が減少すれば「血が止まらない」という症状がおきます。急性骨髄性白血病は、「血液のがん」ではなく「造血肝細胞のがん」なのです。

 また、白血病細胞が血液に乗って他の臓器で繁殖してしまうことがあります。血液は全身ありとあらゆる部分に行き渡っているため、こうした白血病の活動を抑えるこためには、いかに早期の治療が重要であるかを意味しています。

 更に急性骨髄性白血病には、細胞ががん化する時期によって次のM0〜M7まで8種類に分類されており、白血病の治療の見通しや治療法の選択時に目安となります。(FAB分類)

分類

分類名

予後

M 0 最未分化型急性骨髄性白血病  不良
M 1 未分化型骨髄芽球性白血病
M 2 分化型骨髄芽球性白血病 良好
M 3 急性前骨髄球性白血病 良好
M 4 急性骨髄単球性白血病 良好
M 5 急性単球性白血病
M 6 赤白血病 不良
M 7 急性巨核芽球性白血病 不良

 ※私は「M1」と診断されました。俳優の渡辺謙は「M2」、K−1ファイターのアンディ・フグは「M3」だったと云われています。「予後」とは治療後の成績です。

 

病気の進行

 急性骨髄性白血病は病状進行が非常に早い事も特徴としてあげられます。白血病細胞が倍に増えるのが約1〜4日と云われ、これはリンパ腫の約1〜4週間、癌細胞の3〜6ヶ月と比べると、その増殖の早さの違いがよくわかると思います。

 入院直後「もしこのまま治療をしなければ1ヶ月ともちません。」と主治医の先生からはっきり言われました。それほど急性白血病の病状進行は早いのです。

 

症状

 これは私が白血病と診断され入院するまでの症状です。

 入院2ヶ月ぐらい前から口の中にできた口内炎が治らなくなりました。口内炎といっても、ちょうど犬歯上あたりの歯茎にできた少し大きなものでした。そのうち治るだろうと思っていましたが、1ヶ月たっても治らず。そのうち鼻の下やあごに吹き出物ができだして、かなりきたならしい顔になってきました。

 もともとニキビや吹き出物が多い体質だったので、あまり気にせずにいましたが、今度は後頭部(ちょうど首の毛の生え際あたり)に発疹が現れるようになりました。

 それ以外にも今から考えると、スーパーなどへ買い物に行って長時間立ったままの状態が続くと貧血のような症状があったような気がします。軽いふらつき程度ですが・・・。

 入院の一週間前、突然38度の発熱があり3日間寝込みました。まぁ疲れすぎで少し風邪でもひいたかな、ぐらいで考えていたので病院には行かず家で安静にしていました。

 発熱4日目、熱が下がらないので近くのN内科へ診察に行きました。症状から風邪と診断されましたが、治らない口内炎や吹き出物が気になったので、血液検査を依頼しその日のうちに採血をしました。この日ぐらいから歯を磨くと歯茎から出血することがありました。

 その2日後、微熱のまま出社していた私にN内科の先生から突然電話がかかってきました。「血液検査の結果が思わしくないので、すぐに精密検査を受けるように。」というものでした。わざわざ会社にまで連絡が来るのは大げさだなと思いましたが、この時はまさか自分が白血病だなんて思いもしませんでした。

 急遽会社を早退した私は、N内科から血液検査の結果を受け取ると、ちかくにあるもう少し大きなS病院を紹介され、検査を受けることになりました。

 S病院へ着くと、救急扱いで看護婦さんが慌てて注射器3本の採血。そして先生が口内炎のチェック、問診・・・。「何故みんなこんなに慌てた感じなんだろう。」このとき私が感じた感想です。

 2時間後、先生から「白血病の疑いがあります」と告げられた時の心の動揺は今でも忘れられません。

 そして翌日、さらに大きなK病院を紹介され即日入院、治療となったのです。

 このように白血病はこれといった大きな自覚症状があるわけではありません。しかも病状の進行が非常に早いので発見が遅れると命取りになってしまうのです。あの時、N内科で採血をしなければ私はもう手遅れになっていたかもしれません。